2025/03/07(金)
どこからが慢性痛なのか?
カテゴリー:院長ブログ
皆さんこんにちは!整体サロンArsの上橋です。
慢性痛の基準は実は未だはっきりとはしていません。
国際疼痛学会の定義では「治療に要すると期待される時間の枠を超えて持続する痛み、あるいは進行性の非がん性疼痛に基づく痛み」と定義されています。
ややこしいですが、ここ!という明確な定義はできないということです。
一般的には3ヶ月も過ぎれば明らかに急性期ではないので慢性痛に分類されていきます。
特に慢性痛の特徴としては、物質的な体の問題以外にも心理社会的要因も影響することから仕事での人間関係や、家族関係などその間に発生するストレスや自己否定感など情動的側面も考慮する必要があったりするのです。
情動的ストレスは痛みと大きく関わります
最初は単なる腰痛にすぎなかったものが、徐々に腰痛のせいで仕事がうまくいかなくなってきたり痛みのせいで物事に集中できなくなることで日常が思ったように努力できないと無力感を覚えまた活力も下がって仕事がまたうまくいない。
こんな不のスパイラルに陥ってしまってる場合があるのです。
痛みが解決することで出来ることが増え日常が好転したらいいのですが、一度失った自信や活力を取り戻すのはそう簡単ではなかったりもします。
痛みが解放されたらされたでまた社会生活に戻らないといけないので、健康になったからと言って長らくやってなかった仕事にまた急に復帰しろというのもまたプレッシャーだと思うのです。
痛み、心理、社会
この3つは慢性痛を改善するのに考慮しなくてはならない要因だと思いますので、あまりにも気力も体力も落ちている人は急な回復を求めるよりも、一歩ずつ出来ることを増やして焦らずじっくり時間をかけて治療をすることがよかったりします。
痛みについてはまだまだ世界でも解明されてない部分もありますが、今、現状の科学でもわかっていることは十分にあるのでひと昔まえよりも断然痛みを解決できる良い時代だなとも思うのです。